15冊目:弁護士の仕事術・論理術

仕事のための仕事術、ではなく、人生のための仕事術・・・かな?

4415073891 弁護士の仕事術・論理術
矢部 正秋

成美堂出版 2005-10
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弁護士として30年間働いてきた著者が、仕事を通して身につけてきたスキルを紹介している1冊。

「弁護士」という職業に限らず、様々な仕事に対して応用が利くようなものが載っています。
体験談的な物もいくつか書かれているため、読み物として扱うのも悪くないかも。

ただ、どこかで聞いたことあるかも・・・というものも結構あります。
「メモを普段から取ろう」とか、「要約することの重要性」とか。
そういった意味では、『知的生産の技術(梅棹忠夫)』などを読んでいると共通する部分が
多すぎて、ちょっとつまらなくなってしまう・・・かも。

とはいえ、仕事だけでなく「人生」にも通じるような、
生き方の方法・スキルの一部に触れることができるので、損はないと思います。

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ツッコミ一つ、「スキル」と無関係な雑感一つ。 

まずはツッコミから。

ファイリング手法を紹介する部分で、

今まで試みたファイル法の最大の欠点は、実用性に欠ける点にある。
学者や評論家のようなプロのやり方をまねてもうまくいかない。
他人の整理法をまねるのではなく、自分流のファイル法が必要であることに
気づくまでに、むだな時間を費やしてしまった。

と述べています。
これはその通りだし、ファイリング手法に限らず、一般的に言える事だと思います。
他人が紹介する物を鵜呑みにするのではなく、
自分に最も適した物を見つけ出すことが大切なのでしょう。

・・・でも、そう思っているのなら、
なぜ自分のファイリング方法を事細かに宣伝するのかがちょっと気になりましたが。


続いて・・・心理テスト関連で一つ。

『ドラゴン桜』でも使われていた心理テストの一つとして、
コップに半分の水が入っている絵を見せて、それを文で表現してもらう
というものがあります。

プラス思考とマイナス思考 など、その人の「主観」を調べるために用いられる事が多いようですが…

参考までに。自分が最初にやったときの答えを書きます。

コップに(ちょうど)半分水が入っている。

「まだ半分も」ではなく、「もう半分しか」でもなく。「ちょうど半分」と。

見た通りをありのままに、サックリと答えてしまったわけです(苦笑

「主観」を交えず、「客観的に」答えてしまったがために、
「主観」を計る材料としては不十分な物になってしまっているわけで。

こういう答え方する人って、あんまりいないのでしょうか??

自分としては、こういう試験をされたとき、
「まだ半分」とか、「もう半分しか」とか、そういう表現を付けてしまう事の方が
不思議でならないのですが…。

「心理テストだから」とか、「主観を交えて」とか、
そんなこと言われたらよけいな憶測が入ってしまって信頼できなくなるだろうし。

結局の所、心理テストとしての心理テストって微妙な存在にしかならない気がしてます。

…話がかなりずれてきたので、今日はここまで。