人の「行動」を科学する(行動分析学入門)

行動分析学入門―ヒトの行動の思いがけない理由 (集英社新書)

行動分析学入門。名前の通り、「人の行動」を分析する学問です。新書なので、それほど深く突っ込んだ議論は出てきませんが…日常生活の中で、人の行動を見る目が少し変わってくるかもしれません。

心理学など、人を扱う学問に興味がある方にもオススメです。

「行動」の 原因を扱う 分析学

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簡単な分析の枠組み

本書の中では、ダイアグラムを利用して行動分析が書かれています。そこで使われている枠組みはとても単純明快。

  • 直前:行動する前の状態。
  • 行動:何か実際に起こした行動。
  • 直後:行動にともなって、何かが変化した状態。

例えば、「ブログをUPできない→書く→ブログをUPできる」という流れ。この場合は「書く」という行動によって、ブログを更新できる状態に変化した、というわけです。

見方を変えれば、「行動にはなんらかの理由が伴う」ということになります。今の例で言えば、「ブログをUPしたいから書いた」という理由。こういった行動の理由を分析することが、行動分析学の目的の一つと言えます。

※極論すれば、「書きたいから書いた」というのもあります。そこに山があるから登る、という理屈です。

現実的には、直前と直後の状態が多数存在することも多々あります。ブログの例で言えば、直前と直後に「アクセスの増減」とか「炎上の有無」なんかもくっついてくることが考えられます。ともかく大切なのは、「行動とその前後の状態をひとまとまりにして書き下してみる」という作業です。

自分の行動を見つめ直すときも、他人の行動を見ているときも、「行動とその因果」をセットで考えてみると新しい発見に結びついてきます。

この学問って理系?文系?

行動分析学やら心理学やら…この辺りの分野って、文理の区別を付けようとすると困難です。日本では文系で扱っているけど、海外に出てみると理系になってた…なんてこともしばしば。個人的には、そもそも「理系か文系か」で区別するのではなく、境界領域としてもう一つの区分を考えた方が妥当だ、と感じてます。

深く突っ込むと教育問題にまで行き着くので今回は避けますが…「これは理系だから」「これは文系だから」っていう見方ばかりするのは、視野が狭いように感じてしまいます。タコツボに入らないで、もっと広い枠組みでとらえられるように気を付けていきたいものですね。

※自分の研究も工学部っぽくない工学になってるので、特にこうした考えに行き着きやすいのかも。

編集後記

電車で向かいに座っている人が読んでいた本:「年収10倍アップ時間投資法」。勝間さんの本は相変わらず人気のようです。