失敗学のすすめ
失敗学のすすめ 畑村 洋太郎 講談社 2005-04 |
失敗は成功の母、とはよく言います。
けれど、実際に社会的に起きている事故等を見ていると、まるで成功の母には
なっていない(むしろ、失敗の母になっている?)ような事例も多く見られます。
「失敗」というものを有効的に扱うには、どのような態度で臨むべきか。
失敗との上手い付き合い方についての一冊です。
事故としての大規模な失敗に限らず、個人レベルでの小規模な失敗でも、
失敗から学ぶ事は多々あります。特に試行錯誤などは、その代表例と
いえるでしょう。例えば数学の問題を解いてみるとき、未知の問題だとしたら
それまでにある知識を総動員して、どの知識が使えるか、どの知識は的外れか、
と言ったことを色々と考えながら問題に挑むと思います。
結果的に、答えが間違ってしまったとしても、その解を見たときの知識ネットワークの
つながり方に差が出てきます。何も考えずにすぐ答えを見た場合だと、「ふ~ん。」
とあっさり終わってしまう事も多いですが、時間をかけて失敗した場合、
「そうだったのか!」と、感動ともいえるものを味わうこともあります。
(言いすぎかも? ^^; … けど、うちの学長もそういう体験大事にしろって言ってました。)
問題に関わってる人の意識の持ち方、事故原因の複雑さ、など、失敗事例を
有効にするにあたって、考えなければならないことは数多くあります。
それを、(例えばTVや週刊誌で)必要以上に(まだきちんと示されていないことまで)報道
したりする事が、慎重な解明をやりにくくする一つの要因にもなっているのでは。
・・・マイナスイメージを少しでも減らそうという態度で、必死になってしまうだろうから。
もちろん、会社側が利益優先する、などの理由も考えられるだろうけど、
それももしかしたら、過剰報道が引き起こしてたりするのかも…?
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失敗学のすすめ
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今回紹介するのは、2000年…