13冊目:図解・速習『学問のすすめ』
書き出ししか知らないのはもったいない!!
図解・速習 『学問のすすめ』 福沢 諭吉 総合法令出版 2005-09-22 |
「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」。あまりにも有名な書き出しです。
・・・・で、この先どう続いていくかは存じでしょうか。
「市民は平等でなければいけない」? ・・正論といえば正論ですが、
これじゃ『学問のすすめ』になりません。
要点だけまとめると、次のようになります。
「生まれながらの違いはない。実際にその差を生み出しているのは、
学問をしているかどうかである」
つまりは「学問は大事だよ」と言いたいからこそ、こんなタイトルにしたわけですね。
この後、学問(特に実学的な物)の大切さから、社会的道徳、生活習慣など、
いわゆる「成功哲学」について触れられているのが『学問のすすめ』です。
知ってるけど知らない本、という感じだったでしょうか?
はい、若干のカルチャーショックを受けたそこのあなた。
…いや、受けてなくてもいいです。 だまされたと思って読んでみてください。
原文にそって丁寧に現代語訳されているだけでなく、
各章、節ごとに簡単なまとめも加わっているので、一気に読み進めることも出来ると思います。
…やや宣伝っぽくなりましたが、イチオシ本です。
『思考は現実化する』とか『7つの習慣』に代表されるように、外国産の成功哲学(の翻訳書)は
かなりのベストセラーになりました。国産の成功哲学(の現代語訳書)も、同じように
評価されてよいのではないでしょうか?
この本の中で、「欧米偏重主義は止めなさい」という警告がなされていましたが、
現代にも通じるところがあるのではないかと思います。
特に『学問のすすめ』の場合、書き出しが有名になりすぎて一人歩きしている感もあります。
中高あたりの教育現場において、「正しく」教えられるかどうか、という事もちょっと気になります。
…日本史で触れるだけではなく、国語教材として取り扱ってもいいと思うんですが…
いかがなものでしょうかねぇ。
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