30冊目:日本を滅ぼす教育論議
教育論において、本当に考えるべき事は?
日本を滅ぼす教育論議 岡本 薫 講談社 2006-01 |
「日本を滅ぼす」と、やや物騒なタイトルですが(苦笑)、
言ってることはうなずけます。
著者の言いたいこと、一言にまとめてしまえば、
「そもそも議論する内容が間違っている」と・・・。
「目的と手段の混合」とか、
「マネジメント感覚の欠如」とか、「現状認識の仕方」とか。
教育の議論以外にも当てはまるような点が数々とあります。
考えるべきテーマではあるけれど、
考え方を間違っちゃなんにもならないよ
という警鐘を鳴らしてくれているような感じです。
リスク認知と想定内(外)
ついでにもう一つ。
去年の流行語にもなった「想定外」とか「想定内」。
本当の「想定外」とは、「そもそも思いつかないような出来事が起きる」事であって、
「多分起こらないだろう」という物(すなわち考えついちゃった物)は全て「想定内」です。
(=想定を怠った、ということ)
・・・極端な話、「まず明日富士山が噴火することはないだろう」みたいな物でも、
こうやって考えちゃった以上は「想定内」となるわけで…。
その辺の認識が甘い事にも、筆者は注意を促しています。
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