これから何が起こるのか 田坂広志(著)
今日の本は、「これから何が起こるのか」。田坂広志さんの著作です。
Web2.0と資本主義
これから何が起こるのか 田坂 広志 PHP研究所 2006-11-23 |
知識社会の行く末は?
Web2.0による革命が、情報革命、企業、ビジネス、ひいては資本主義にどのような影響をもたらすのか、「75の変化」をまとめた1冊。ソフィアバンク・ラジオステーションで聴くことができるお話・講演などの内容が随所にあります。今まで何回か読んだり聴いたりしている場合は集大成として、逆に初めての場合でも、内容が俯瞰できるため、どちらもオススメ。
経済部分についても色々と触れられていますが、個人的には「知識社会」についてのところで、少し考えさせられました。
インターネットで誰でも知識が検索できるようになり、「知識」が価値を持たなくなる。次は「スキル」「心得」といったもの(智恵)が、価値を持つようになる……と、ここまでが本書で語られる内容です。
では、その一歩先はどうなるのだろうか…というのが、素朴な疑問。
今修士論文で行っている研究も、その「スキル」や「心得」に繋がるような物を扱っています。まだまだ発展段階ですが、もしかすると近いうちに(100%同じとは言えないにしても)表現できるようになる日も来てもいいと思います。
そうするとまた、一歩進んだ「知」が現れる可能性があります。どんなのがあるか、ちょっと適当に考えてみます。
例えば、集合知の自動生成。個人個人の知識・知恵がネット上に存在し、それらが勝手に集合知を形成する……って、悪用されたらとんでもないことになりそうですけど、一つの方向性として。
あるいは、共感・感性というメンタル的な部分に向かっていくのか。知的プロフェッショナルはアーティストである、という表現もありましたが、表現する側ではなく、受け手側の感性を共有できる(できるだけ万人に感動してもらえる物を作り上げるために)なんていうのもあり得そうです。
最も、すべてがすべてデータで表されてしまったら、それも寂しくなりますけどね^^;
関連ブログ
同年代の方も結構いらっしゃるようで。
- 「Tatsuya的、起業への道のり」さん
- 「御茶ノ水ではたらくベンチャー記者の日記」さん
- 「ヘンリー和尚の読書生活」さん
- 「今感じていること」さん
句とマップ
[tegaki]ウェブとリアル 融合による 次の社会[/tegaki]
おまけ
ようやく(?)1冊目。慌てず騒がずマイペースで200冊目指します(笑)。
ディスカッション
コメント一覧
こんにちは。
あまりオリジナルな考えではないかなと思いますが、
まとまっていますよね。
ウェブ2.0などをあまり知らない方が読まれると良いのかなと思います。
こんにちは!
最近、Web2.0の本が、巷に溢れていて、ちょっと、食わず嫌いになりつつあります。
これは、よさそうですね。
淺田さんこんにちは。
最近私の考えていたことがリアルに記されている気がします。もやっとしたものが明確になるのはいいのですが、
じぶんなりのアイデアももう少し育ててみたい気がしました。いきつくところまでいきついたら読んでみたいと思います。
淺田さん、こんにちは。
>集合知の自動生成
と聞くとGoogleを想像してしまいますね。
Googleの検索アルゴリズムを応用すれば、
ある事柄に関する『集合知』が出来上がる気がします。
(クローラーの仕組み次第でもありますが・・・)
それが本当に正しいものなのか?というと
疑いを持ちますが、数ある情報をすべてみるのを
考えるとあってもいいと思います。
淺田さん、おはようございます。
私もこの本は読みましたが、どう紹介するか迷っていました(笑)。
淺田さんのようにマップを使うと「俯瞰」できていいですね!
ただ内容が広範囲なのは事実ですが、いくらなんでも、変化が「75」というのは水増(ry
もちろん、田坂先生らしく(?)、Web2.0をハード面ではなく、
ソフト面から追った良い本だとは思います!
コメントありがとうございます!
>こばやしさん
技術面ではなく、社会的影響に着目したWeb2.0本、という感じもありますよね。
>ニタさん
今年もよろしくお願いします!
Webだけにとどまらず、経済、資本主義へ及ぼす影響まで、広域的にとらえているのが他の本との違いかな~と思います。
>hikaruさん
hikaruさんのアイデア、っていうのも気になります~。田坂さんの本を読んでいると、いろいろと新しいことが思いつきます。
>長谷川さん
なるほど、Googleから生み出すのもできそうですね。集合知の妥当性・信頼性というのは、考える必要があることだと思います。
>smoothさん
最初は75本伸ばそうと思いましたが、止めました(笑)。どの本もそうですが、田坂さんの「らしさ」が出ていて読みやすいですよね~。
こんにちは
新しいブログを立ち上げました。田坂氏は私もお気に入りの著者です。時々寄りますので今後ともよろしくお願いします。
>世田谷読書日記さん
こんにちは、はじめまして!
こちらも訪問させて頂きます。よろしくお願いします。
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