博物館・科学博物館の役割とは(サイエンスコミュニケータ養成実践講座)

午前中の一コマを使って、「博物館・科学博物館の役割」というテーマでの講義。途中で議論が盛り上がったりして、90分で最後まで終わらなかったりしましたが…受け身的にじっと聞いているだけで過ごすよりはよっぽど有意義ですね。

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博物館とは

今回の講座を行っている国立科学博物館を含めて、博物館がどのような働きを担っているか、について。

三つの要素

博物館の担う役割、要素について代表的なものは以下の三つです。

  • 情報収集・保管(集める
  • 調査・研究(深める
  • 展示・教育(広める

目的

目的として掲げられることは数多くありますが、中でも特に重要な事は自然科学・社会教育の振興を行っていくこと、となっています。とにかく関心を持ってもらえるきっかけになるだけでも十分な役割を果たしていると言えそうです。

サイエンスコミュニケータとして

博物館の資源を活用することで、サイエンスコミュニケーションの能力を向上していく、という事が考えられています。来訪者向けのプログラムを企画・開発し、実際にお客さんの前で展開し、対話・評価によるフィードバックを通して成長していく、という流れです。

ちなみに、この「実際にお客さんの前で話す」という事を、夏休み中に一度は実施します。…ピンポイントで来館してくだされば、僕が話している姿を見ることもできるかも?(笑)

博物館でのコミュニケーション

特に国立科学博物館では、「もの」を使ったコミュニケーションが多く行われています。ものを使い、スタッフと来館者の間で対話・コミュニケーションを行うことで科学を伝えていきます。

もっとも、アンケートをとったりすると「メッセージがうまく伝わっていない」「違ったニュアンスで伝わっている」という事も発生するらしく、この辺はより深く考えていく必要がありそうです。

5W1H:キーワードは「つなぐ」

これは博物館に限った内容ではなく、サイエンスコミュニケータの役割について。

  • 科学コミュニティ
  • 一般の人々
  • 政府・行政
  • 教育機関
  • メディア
  • 企業

という異なる6種類のグループについて、そのグループ間を「つなぐ」時に必要となるのがサイエンスコミュニケーションです。もちろん、これら6種のどことどこをつなぐかによってその方法は異なります。さらに、どんな場面で、どんな方法で…と考えていくと、その方法は無数に膨らんできます。このどれもが正解となりうるため、その時々で必要なコミュニケーション方法を考える訓練も必要となるわけです。

・・・ということで、今日はそんな課題が出されてたりします(笑

創造のタネ

議論が盛り上がった部分として、科学リテラシーと技術リテラシーについての考え方、などがありました。そもそもリテラシーとはどういうものなのか、という所から、個々人に違うものを教えていくべきなのか、一つの基準に沿ったものを教えていくべきなのか…基準に沿ったものであるなら、学習指導要領との違いはどこにあるのか…など、話題は多数。

おそらく、その場にいたメンバー一人一人にとっても、リテラシーという言葉が指す部分は異なっていたと思います。それを共有するだけでも有意義にはなったと思うのですが…いかんせん、時間が足りません(苦笑)。SNSでも作って議論の場にしたら、結構盛り上がりそうな気がするのですが…。

で、どうせなら受講生以外も参加OKの話題なんか作って、さっそく「つなぐ」という行為を始めて見る、とか。提案してみる価値はありそうです。

編集後記

今日は3コマ、みっちり講義を受けて…その足で夜、GTDのお勉強会に移動。…若干の頭痛があるんですが大丈夫でしょうか(汗