航空機事故から見るヒューマンエラー(機長が語るヒューマン・エラーの真実)
研究室におけるテーマの一つである、航空管制。自分自身は直接は関わっていない分野ですが、ヒューマンエラーという観点からは近いところもあるので、読んでみました。
[tegaki]ミスはある いかに事故規模 抑えるか[/tegaki]
ヒューマン・エラー
本書は航空機事故の事例解説、およびヒューマンエラーの捉え方についての2部構成になっています。ここでは主に後半の内容に関連して、つらつらと書いてみます。
リスクマネジメント
航空機での事故は、大きく分けるとソフト、ハード、ヒューマンという3つのエラー要素があります。このうち一つでも弱いところがあると、そこから事故につながってしまう恐れがあるため、バランス良く対策をしていくことが肝心です。
報告制度
これは航空機業界に限らないと思いますが、事故報告の制度が不十分。インシデントレポートの提出を促す動きはありますが…書き方がバラバラだったり、妙な責任追及が発生したり、色々と抱えている問題が多い…というのが現状。
「インシデントレポート論」みたいな感じで、一度大きく俯瞰的にまとめてみた方がいいのかもしれませんね。
安全哲学
上記の事に関連して、安全哲学(安全 という物をどうやってとらえるか)という事も、広めていくべき認識の一つです。その中で一つ、4P’sの考え方が出ているので、項目だけ取り上げてみます。
- Philosophy(哲学)
- Policy(方針)
- Procedure(手順)
- Practice(実践)
安全に限らず、物事を行うときには何でも適用できそうな見方ですね。
- 機長が語るヒューマン・エラーの真実
- 杉江 弘
- ASIN: 479733343X
- [新書]
- 価格: ¥ 735
- ソフトバンククリエイティブ
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編集後記
さて、今日も夕方からアントレプレナー道場。詳細は明日にでもお伝えしますね~。
ディスカッション
コメント一覧
淺田さん、こんにちは。
私が仕事をしているソフトウェア業界でもリスク対策は必須。
障害事例から学び、今後に活かす活動も続けていますが、
やはり事故はなくならないものです。
ほんと、「いかに事故の規模を抑えるか」って重要です。
こんにちは。
>安全哲学
たしかに、いろんなものに応用できそうです。
これら4つが必要な気がします。
淺田さんこんにちは。航空機は、ハード単独のエラーが発生する可能性は、スペック上きわめて低いです。しかしながら淺田さんのおっしゃるようにヒューマンエラーによってその危険性が高まることが考えられます。働き方をカイゼンすることにメスをいれなければとそのリスクを下げることはできないと最近感じています。
コメントありがとうございます!
≫ LuckyUSさん
事故そのものを減らす努力ももちろん大事ですが、「起きてしまう物」と思っておかないと、いざというとき大変なことになりますよね…。
≫ こばやしさん
ブログポリシーなんかにも応用できたりしないかな、と思ってみたり。…そういえばこのブログではまだ書いてませんorz
≫ hikaruさん
ワークロードの高負荷など、業務そのものによる問題からエラー、事故に結びつくことも多々ありますよね。何とかそこを処理できるようにしていきたいものです。