RDFというかデータベースというか【在宅看護/介護支援システムにおけるRDFの応用】
論文紹介
- 在宅看護/介護支援システムにおけるRDFの応用
- 橋弥あかね et al.
- 第26回医療情報学連合大会(2-E-2-2)、日本
背景と目的
高齢化に伴い、在宅看護や介護の必要性が増大する一方、既存システムで提供されている意識は一般化された物のみであり、個々の事例に最適化した知識ではない。
そこで、性別、既往歴などの個人的要素を付け加え、より最適化された情報が提示されるシステムの開発を行った。オントロジーやRDF(Resource Description Framework, 一種のRSS)の利用により、データベースを作成。
方法
システム設計は、主に以下の三点に着目。
知識の抽出と構造化
症状の程度と組み合わせから疾患を推定するためのデータベース、推定された疾患・既往歴との組み合わせを関連づけたデータベースの2種類を準備。
症状から疾患推定の過程
系統別疾患(呼吸器系、消化器系、etc)における代表的なものを選択し、そこから生じる症状すべてを文献からピックアップ。これは、身体の部位に沿って分類。
必ず起こる症状、あるいは他の疾患にはない症状をピックアップし、それらを必要条件とした4つの分類についてルールを検討。
- 疾患を推定できる症状がすべて選ばれた場合
- 疾患を推定できる症状と、その他の症状が選ばれた場合
- 疾患を推定できる症状と、疾患に関係のない症状が選ばれた場合
- 疾患を推定できる症状が選ばれなかった場合
4番目については、精度向上のため、追加質問を行っていく。
インターフェース
入力、表示において、ユーザーが効率よく扱えるインターフェース。
結果と考察
12疾患に対してルールを決めておくことで、かなりの精度で疾患が推定された。また、データの関連づけにより、必要な知識の連鎖を抽出し、対処方法の根拠を提示できる。
ユーザーに対して、好感度は良好。
思いつきメモ
かなりの精度?
どのくらいの精度で疾患は推定されたんだろうか。ユーザーが好印象を持っているだけに、精度の高さが気になる。
根拠情報の提示、データベースを2つ使う
事故分析、インシデントレポート分析にも応用はできそう。知識を深めるデータベースと、知識の関連づけのデータベースは別にしてある方がいいのかな。
…あれ、RDFは?
…RDFの話があんまり出てこなかったような…?
編集後記
乱読中。
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