ウェブじゃなくても使える。心理学の入門に(お客をつかむウェブ心理学)
川島康平さんの「お客をつかむウェブ心理学」。著者の川島さんは松尾昭仁さん(ネクストサービス)と共著で「1000人のマーケットで1億稼ぐ!」といった本も出版されています。
今回の本は「ウェブ心理学」とは銘打っているものの、ウェブに限らず様々な場面で使える心理学集となっています。心理学に興味ある人、全般にオススメの1冊。
本書では、合計50の心理的効果について、具体例や応用法(ウェブで商売をするための応用方法)が紹介されています。カテゴリーとしては大きく分けて4つ。
- 今日から使えるウェブ効果論
- お客を導くウェブ行動論
- お客をとりこにするウェブ感情論
- お客をつかむウェブ思考論
「お客をとりこにする」とか「お客をつかむ」とか、ちょっと言葉的に好きになれないところはあるのですが… 😕
入門から応用まで
50個の中から、いくつか名前だけ抜粋してみます。
- 吊橋効果
- プラシーボ効果
- マジカルナンバー7
- リフレーミング
- エピソード記憶
- 希少性の原理
- アフォーダンス理論
- 自己正当化
有名そうな名前を拾ってきたので聞いたことのあるものも多いかと思います。本書の場合、単に内容の紹介をするだけでなく、実際にウェブマーケティングへの応用方法が載っているのがポイント。
「心理学を取り入れよう!」と思って入門書を読んで理屈が分かっても、いざ応用しようと思うとうまく方法が浮かばない…なんてこともよくあるかと思います。本書は入門から応用まで、一気に面倒を見てくれるのが嬉しいところです。
なかなか廃れない
後書きに書いてあった言葉、「10年後でも使える」。これも一つの売りです。
ウェブの技術的な話になると、どんなに新しい内容であってもすぐに効果が下がってしまいがちです 😕 その点、「心理学」という切り口は学問としても確立されてきた内容なので、新しいものが増えることはあっても、従来の物が使えなくなる可能性は比較的低いです。
「影響力の武器」といった本が長年愛され続けるのも、扱っている内容の良さに加えて「時代による変化が少ない」ことがあるからでしょうし
「お客を手玉に取ろう」といったスタンスの善し悪しは別にして、心理学に触れる本としてオススメです。
編集後記
今朝知ったこと。
「ハリー・ポッターと死の秘宝」発売日だったんですね。
ついにハリポタも完結ですか。
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