ビル・ゲイツの面接試験
ビル・ゲイツの面接試験―富士山をどう動かしますか? ウィリアム パウンドストーン William Poundstore 松浦 俊輔 青土社 2003-06 |
マイクロソフトに限らず、(特に欧米では)特異な面接試験が多いようです。
たとえば、サブタイトルの「富士山をどう動かしますか?」といったような、「正解がない」質問。
こういった試験を行うことで、就職希望者の能力を調べようとするようです。
正解とたどり着くまでに、どのように思考していくか。いかに上手く、巧妙に、だけでなく、
どれだけねばり強く考えることができるのか。こういった能力は、どうしてもペーパーテストでは
計ることができません。
筆記の場合、マークシートではいざ知らず、記述式にしたところで、
「最終的な結果が出せたかどうか」という観点からしか評価はできないのです。
面と向かって試験をする必要がある以上、試験を行う側も労力が必要になりますが、
入社試験だけでなく、入学試験などでも、こういったタイプの試験を導入すると、
違った意味で「高い」学力を持った人間を見つけることができるのではないでしょうか。
ちなみに、後半部は問題の解答例で埋まっています。パズル問題に挑戦してみたい方にも
おすすめです。
ちなみに、内容・・というか問題例の解釈に、一部疑問点があったので追記。
訳者ではなく、原作者に対する疑問ですが。
問題の例として、
「インディアンが初めて町に来た。このとき、あるものに乗っている人を見て、
『都会の人はものぐさだ。座って歩いている。』といった。さて、この人が
乗っていたものは?」
という趣旨のものがあった。正解は「自転車」。
そして、よくある誤答として、「馬」があげられており、その理由は
「インディアンが、馬を知らないという可能性は低いから」とあった。
個人的見解として、これは誤りであると思う。
馬が誤りであるのは認めるが、その理由がおかしい。
インディアンの人は「座って 歩いている」といった。ならば、乗っている人が
歩くような動作をしている必要があるのではないか。
自分が出題者なら、自転車、他にも一輪車のように、「こぐ」ものは正解とするだろう。
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