46冊目:ウィニー
「情報流出」の背景知識
ウイニー―情報流出との闘い 湯浅 顕人 宝島社 2006-05 |
Winnyがもたらした問題
個人情報や機密情報のファイルが流出する事件が相次いでいます。
その原因の一端である「Winny」についてを簡単にまとめた物が本書です。
扱っている内容としては、以下のような物が挙げられます。
・Winnyとはどのような仕組みか
・流出はどのように起きるのか
・流出に対応する心構えとは
・Winnyが持つ違法性問題はどこにあるのか
1冊の新書ですからそれほど深く掘り下げる事はしていませんが、
概略をとらえるためには十分な内容です。
本当の原因は・・・
本書では、上記のようなトピック以外にも、
「ウィルス対策ソフトがあるから安全」「Winnyは使ってないから安全」
といった誤った前提への警告など、
「コンピューターリテラシーが不足している」という
情報教育に対する問題点にも触れられています。
Winnyを通じた事件の原因としては、このような教育の問題点や、
「よく分からないけどとりあえず動かせる」といったシステム上の問題が
大きな意味を持っていると思います。
確かに、PCを用いて作業をする上で、そのすべての動作背景を認識しておく必要はありません。
完全な理解を目指してしまっては、いくら頑張っても仕事が始まらなくなってしまいます。
けれども、だからといって何も知らず、「動けばいい」といった発想で使っていては、
また今回と同じような、あるいはもっと重大な問題が発生する恐れもあるでしょう。
「便利さ」の裏に潜む「危険性」を突かれたというのが、今回のWinny事件と言えるのでは。
グループ化(FreeMindの「雲」)は、MindManagerなどに近い感じ。
FreeMindの方が柔軟な形になっているため、見ていて飽きないかも。
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