図解 王様の「ブレイン・マッピング」 斉藤英治(著)

ブレイン・マッピング。

4837921965 図解王様の「ブレイン・マッピング」―1枚の紙と1本のえんぴつが仕事を変える
斉藤 英治

三笠書房 2006-10
売り上げランキング : 1205

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

マインドマップとブレイン・マッピング

斉藤英治さんのノート術、ブレイン・マッピング。本の中にも書かれていますが、ベースとなるのはおなじみ、「マインドマップ」です。…なんかもう、ユーザー側としては名前はどうでもいいんですけどね。前にも書きましたが、発散式ノート術くらいでいいです。

マインドマップとの一番の違いはキーフレーズを書いてもよい点でしょうか。マインドマップで定められている「12のルール」とは完全に逆です。(マインドマップは、キーワードのみ。)その他、余白に補足事項を書き込む場合、無理に枝をつながなくても良い(=孤立した要素ができても構わない)など、独自ルールも色々。

本家マインドマップから見れば異端児もいいところでしょうが、書きやすさという観点ではブレイン・マッピングの方が数段上です。あまり深く考えず、思った通りに描いていけばよいのですから。ちなみに、MindManagerでいつも描いているマップも、おそらくこの形式に近いかと思います。

この本、tenさんのブログでも紹介されていました。よかったらそちらも併せて。

マップについて

さて。マップに関して、常々疑問に思ってたことが一つあります。どこかで書いてたかもしれませんが、改めて。

よく、こういったマップを勧める理由として、脳細胞のネットワーク構造と同じ形をしているという事が言われています。確かに形は近いです。でも、たとえば脳の中を考えた場合、「一つの細胞が一つの知識を表現している」という考えはあまり使われていません。(この考えだと、脳細胞が死ぬたびに、それに対応する知識が完全に失われることになります。これだと明らかに知識量>細胞数となって矛盾してきます。おばあちゃん細胞説、というものです。)

マインドマップの場合、「リンク=知識」というような構造ですが、これもおそらく科学的に正しいとは証明されていないと思います。…証明されてたら、わざわざ「おばあちゃん細胞説」なんて習ったりしなかったと思うので(苦笑)
(脳科学の詳しいところまでは知らないので、あんまり偉そうなことは言えないのですが。ただ、最新事情がどうなっているか、興味はあります。)

ちょっと専門的なものを引っ張り出してしまいましたが、こういう点を考えるとイマイチ説得力不足である、といつも感じてしまうのです。説得力不足と言えば、ダヴィンチのレスター手帳を引き合いに出すことも若干気になるのですが…まあ、それは置いておきます。

それで、結局は何が言いたいか。

マップ型のノート術が有効なことは確かに実感があるのですが、主たる理由は「全体を俯瞰できる」「図解されている」事があるからだと思ってます。自分のスタンスとしては、あまりルールにとらわれすぎた描き方はするつもりがありません。「マインドマップ」という言葉を出して売り出したりしないなら、あまり形にとらわれすぎず、まずは丸描いて枝伸ばして描き始めるのがいいと思います(笑)

だって、
マインドマップにしろブレイン・マッピングにしろ、正しくマップを描くことが目的じゃなくて、自己啓発するなり知識整理するなり、マップを使って何かをすることが目的なはずですから。

句とマップ(クリックで拡大)

[tegaki]丸描いて 絵と文字使って マップ描き[/tegaki]

読書マップ:図解 王様の「ブレイン・マッピング」