「45分前」の意味

電車の中で聞いてた親子の会話で、

子:「今11時45分前だよ。」 (実際の時計は11時43分くらい)

という発言があった。子供の意図は、

「まだ11時45分になってない ということを 11時45分前 と表現した」感じ。

で、当然親としては間違いを正そうとするわけで、

親:「それじゃあ10時15分の意味になっちゃうよ」 と。 その後、

子:「じゃあ、なんていえばいいの??」

親:「そういう時は12時15分前って言うんだよ」

というように会話は続いていたのだが・・・・・・。

さて。 この教え方、腑に落ちない点がありませんか??

親と子の間で、ちょっと意思疎通ができていない気がします。

子供が本当に聞きたかったのは、
11時45分のちょっと前、というとき、どんな言い方があるのだろうか
という内容だったのでは。(「43分」ということを気にしながら話していたので。)

それに対し、親が教えた内容は、
「12時15分前 と 11時45分 が同じで、 11時45分前 は 10時15分と同じ」
というもの。

もちろん、これも正しい内容だし、知っていなければならない事実。

だけど、それで終わりにしないで、ちゃんと最初の疑問にも気づいて、
答えてあげる必要があるのでは。

分からないなら分からないなりに、でも、何も言わずにうやむやにされるよりはいいと思う。


近年、受験戦争やらお受験やらで、親がやけに頑張っていることも多いです。

でも、教科書どおりの内容を教えたりすることだけでなく、
そういった「日常の些細な」疑問もおろそかにできないと思います。

「発想の豊かさ」を大事にするためにも、そういった疑問に気づき、
一緒に考えてあげるような環境作りをすることも必要なのでは。