第21回ジェイカレッジ 宋文洲さん

第21回ジェイカレッジの講師は、ソフトブレーン株式会社宋文洲さん。今回のテーマは、「良くなる会社のリーダーシップ」。宋さんいわく、「もうセミナー依頼はずっと断り続けている」らしいので、今後はセミナーの予定もほぼゼロ(既にOKを出した分のみ)のようです。

全体を通して、「矛盾に気づくことが大事」という宋さんのお話。主に3つの柱について話して頂けたので、それを中心にまとめます。

「『偉く』ならない」

日本語の「偉い」と英語の「偉い」は、若干意味合いが違ってきます。前者は地位的な偉さを重視した言葉である(あまり良くないイメージもある)のに対し、後者は「よくやった!」という、褒め言葉的な位置づけが強くなっています。ここからスタートして、上下関係の捉え方が間違っている、というお話。

例として「以心伝心」という言葉を取り上げていましたが、「部下は上司に気を使うから、以心伝心しているように見える。でも、逆(上司が部下に気を使う)事はほとんどない」と、上下関係の問題を厳しく批判。

ジェイカレッジの組織なんかは、僕から見たら結構水平的でいいと思いますが…大企業だとなかなか管理しきれなくなってくるのでしょうかね…。「偉さ」を出し過ぎると、下から意見が出なくなってしまいます。これを防ぐ意味でも、「偉く」ならない事が重要。

「精神論はいらない」

必死になって頑張れ!」とは言うけれど、「じゃあどうやって頑張るの?」というお話。他の場所でもたまに聞きますが、「必ず死ぬ と書いて 必死」。むやみやたらに頑張っても、あまり有意義な結果がついてきません。

リーダーたる物、自分の経験、知恵をうまく用いて、部下にアドバイスをしていくべき。これが上司としての責任、とも言えるでしょう。部下は与えられた仕事をきちっとやり、上司はそれに対して責任を持てる(いざとなったら泥をかぶれる)。仕事の分業の指針なんかもお話いただけました。

「具体例とビジョン(目的)」

これはリーダーに限らず誰にでも通用する話かもしれませんが、とにかく、具体的な目的、ビジョンを持っていること。例えば「良い会社にします」という言葉は、ダメな典型例。良いってどんな意味か、まったく分かりません。

これを打破するコツは、とにかく、質問すること。5回くらいはWhyを繰り返すと、かなり根本的な原因までたどり着きます。…確か、『コリン・ローズの加速学習法実践テキスト』でも触れられていたような。(リンク先、1年以上前の書評なので…多分読みにくいっす。)

一言でまとめ+所感

力を抜く、というわけでもありませんが、「社員には楽をさせ」「それでいて業績をあげる」ことができるのが本当のリーダー。ただ地位だけ偉くなって、どっかり腰掛けていればいい、という物でもありません。

よく「伝統だから」と、自分が体験したしごきなどを後輩にもさせていく風習、部活などでたまに聞きます。これも、「意味が分かって(効果が分かって)」やるならいいと思うんですが、ただ単に「同じ苦しみを味わって欲しい」では無意味ですよね。

仕事の場でも、気づかないうちにこういう事、起きてしまっているのではないでしょうか?

マップ

100冊MOSO会議の頃から、セミナー録などは直接MindManagerで描く習慣がついてきました。今回は調子に乗って、ちょっと大きめの1枚。

セミナーマップ:第21回ジェイカレッジ 宋文洲さん

でかすぎて見えない、と言う方。Gmaiにでもメール連絡下されば、PDFファイルをお送りします(笑)。その際、一言ブログにもコメント書いてくれたら嬉しいかな^^;

おまけ

宋さんのお話を聞けたのも嬉しかったのですが、今回は他にも収穫が。

  • 先日コメント頂いたshuさんにお会いできた
  • 参加者の方やスタッフの川島さんに自分の起業ネタについて相談した
  • プレジデント社の方と本についてお話しした
  • 松山さんがお呼びした藤井孝一さん(!)に起業やセミナーのお話を聞けた

実に盛りだくさん。…ここまで来ると「ツイてる!」一言では片づかなくなってくる(笑)