擬音語・擬態語の効果【擬態語・擬音語を索引語に用いた病名の自動検索に関する研究】

論文紹介

  • 擬態語・擬音語を索引語に用いた病名の自動検索に関する研究
  • 石田博子、小野木雄三
  • 第26回医療情報学連合大会(2-D-1-2)、2006、日本

背景と目的

患者の発話・診療時間の長さと、患者の理解との間には乖離がある。この理由として、患者は痛みなどの感覚、不安などの感情が優先し、身体現象を正しく(客観的、論理的に)説明することが困難である事、医学用語と一般用語の差、などが考えられる。

この研究では、感覚の比喩表現である擬態語や擬音語(日本特有)に着目し、そこから病名検索の精度を向上させることを考える。

方法

コーパスより構文解析・形態素解析を行い、擬態語・擬音語を切り出す。

「医疾患」、「擬音語・擬態語」「医部位」という語(あるいは属性)を用いて検索語のサンプルとしている。

結果と考察

初期の段階では、そもそも擬音語や擬態語を含まない文章が多かった。これに対して、索引語拡張を行ったことにより、検索の有効性を確認した。その結果、「擬態語・擬音語+部位」という検索を行うことで、6倍以上の文書に対して検索が可能になっていた。

思いつきメモ

より広範囲な類語辞書の作成

専門知識を持たないような人々でも、日常的に使っているような言葉(話し言葉など)を類語辞書に含めることで、検索性度の上昇、さらにはテキスト分析の効率UPを考えることができそう。

他にも有用そうな言葉は?

日常で使われる」という観点に着目すると、他にも検索精度を上げていくための言葉が見つかりそう…な、気もする。

編集後記

ちょっと予約投稿が変…動作チェックも兼ねて投稿。