理系学生、必読。(理系のための人生設計ガイド)
今日の1冊は坪田一男さんの「理系のための人生設計ガイド」。タイトル通り「理系のための」ですが、単なる研究生活だけでなく「人生設計」という観点からまとめられているため、人脈の作り方、タイムマネジメントなどもまとめられています。新書で読みやすい本なので、理系学生は一度読んでみることをおすすめします。
内容的には「理系学生向けの自己啓発書」という言い方がしっくりくるかもしれません。扱っているテーマとしては、
- 自己分析・人生設計
- 人脈の作り方
- 情報Outputの仕方
- 時間管理
など。勝間さんや本田さんの書籍などを読んでいる方だったら、概略は目次だけでも十分読みとれます。では、なぜそれでも本書を薦めるかと言えば、著者が「慶応大学医学部教授」という、れっきとした研究者であること。
書店に溢れる自己啓発系の本はどうしてもビジネスパーソン向きになってしまうため、「意味はなんとなく分かるけど、(理系の)研究者として具体的に何をやればいいか分かりづらい」という事が多々あります。本書には、理系である著者が文系的なスキルも取り入れつつ、研究生活で成功してきた過程が記されています。
例えば時間管理の部分で言えば、本田さんの「レバレッジ時間術」では
- インプット
- アウトプット
- プライベート
- 固定時間
の区分が提案されています。本書で提案されているのは、
- 研究
- 専門分野の学習
- 専門以外の知識
- コミュニケーション
- プライベート
という時間管理。研究=アウトプット、次の3つをインプットと見なせば、なんとなく近い雰囲気もしてくるのではないでしょうか。
こんな感じで、研究者として方向性を絞った場合にどう実践するか。そのヒントになることが随所に現れているのがポイントです。本書1冊だけだと逆に方法論に偏る可能性はありますので、さらにベースとなる心構え的な部分をおさえた上で、本書を参考に実践…というスタイルがよいと思います。
- 理系のための人生設計ガイド (ブルーバックス 1596)
- 坪田 一男
- ASIN: 4062575965
- [単行本]
- 価格: ¥ 945
- 講談社
- Amazon.co.jp で詳細を見る
理系の研究者で仕事術…といえば、LifeHack Press Vol.2著者の一人である堀さんのブログ、Lifehacking.jpもオススメですね。ほか、ライフハックス心理学の佐々木さんなど…立場的に近い方の書籍やブログを読むと、参考になりやすいかと思います。
余談ですが。。。
日本では「心理学=文系」の印象がまだ強いですが、海外では「心理学=脳の働き=理系」となります。著者のプロフィールから判断する場合は、参考までに。
編集後記
この本、切望中。
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