共有が生むメンバーシップ、そしてパートナーシップ(チームハックス)
たびたびお世話になっている大橋悦夫さんと佐々木正悟さんの共著、チームハックス。GTDなどに絡めて(チームGTD、TGTD?)効果を出すこともできますし、普段は違う仕事をしている友人同士でも仕事の効率をUPできる秘訣が詰まってます。
さらに、単なる「作業」的な物を越えて、「働く」事、Web時代でのチームのあり方などについても触れられています。複数人でプロジェクトを回している方はもちろん、個人で事業を行っている方も必見!
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キーワードは「共有」
チームハックスにおけるカギは「共有」。仕事の文章やファイルだけでなく、お互いのスケジュールやタスク、進捗状況、さらには日々の思いつき、グチなんかも共有してしまうことで、様々な利点が生み出されます。
例えば、何度か紹介したこともあると思いますが「タスクとスケジュールの共有」。本書で挙げられている例では、
- その日の予定(カレンダー)を共有する
- タスクを終えるごとに、「完了リスト」に追記し、それも共有する
という2ステップのタスク共有があります。
これによって、自分の予定のみならず「しっかり仕事を行っているかどうか」という事まで共有されることになります。この適度なプレッシャーを用いて仕事をやっていこう、というわけです。サボってるのがばれないように、つい頑張ってしまいますからね(笑)。
また、自意識過剰になった(詰め込みすぎ、とか)スケジュールも、チームメンバーから見ればツッコミを入れてもらえます。突っ込まれた瞬間は嫌な気持ちになるかもしれませんが、マイペースでやって最後に終わらなくなるよりはマシです。
他にもミーティングの予定を立てやすくなるなど、プラスの恩恵が数多く出てきます。仮に共有する相手がいなかったとしても、自分の業務日誌を付けるようなものですからそれほど苦労は無いはずです。ローコストハイリターンのハックですね(笑)。
※以前にGTD勉強会を行ったときも、「タスク共有のプレッシャーを利用する」話は使わせていただきました。
なお、タスク管理する上で「時間」を細かく切るか大雑把に切るかは人それぞれです。本書では細かく区分する事が提唱されていますが、レバレッジ時間術で触れているような少し大雑把な切り方でも問題ないと思います。
重要なのは、お互いのタスクと進捗を共有すること、です。
使えるWebサービスいろいろ
本書でも「ちょー助」など無料で使える便利なサービスが紹介されていますが、それ以外にもいくつか気になっているツールを紹介しておきます。
Google ドキュメント
Google提供のオンライン版オフィス。最近はプレゼンテーション用の機能も加わり、さらに便利なオフィスになりました。ファイルを共有することで複数人で1つのファイルを編集できるため、wikiの用に容易な更新が可能となります。さらに、完成した物はWordやExcel形式でダウンロードできるため、ちょっと体裁を整えるだけで書類のできあがり、となります。
Google グループ
GmailやGoogleカレンダーなどと併用することで、無料のグループウェアとは思えないような便利さを発揮します。一つ欠点を挙げるとすれば「タスクリスト機能がない」事。現状ではremember the milkなどを代わりに使う必要があります。
ただ、先日読んだブログで「Googleカレンダーにタスクリスト機能が追加されるかも」という情報がありましたし、近いうちに実装されるかもしれません。
伝助
スケジュールと言えばちょー助…という感じでしたが、こんなスケジュールサービスもあります。伝助の利点は、携帯からでも登録が容易にできること。
ちょっとした約束やMTGの調整なら携帯で済ませたいでしょうし、今後は需要が増えるかもしれませんね。
創造のタネ
本書の最終章では「メンバーシップ」について触れられています。このメンバーシップとは、フラット化している(ネットワーク化している)現代において、自分の行動をチーム内でガラス張りにし、チームに管理してもらう(=自分もチームメンバーを管理できるようにする)というもの。
やや強制力は伴っていますが、橋口寛さんの提唱する「パートナーシップ・マネジメント」にも近いところがあると思います。
1人1人がさらに自主的に動けるようになり、「やらなければいけない」ではなく「自分から進んで価値を提供しようとする」雰囲気ができあがってくると、自然にメンバーシップからパートナーシップに移行してくるイメージがあります。
今の自分は…といえば、まだまだメンバーシップ状態。フラットな場所でタスクをこなしていく事は普段から行っていますが、自分の中でついつい甘えが出てしまいます。様々な活動を通じて「与える」「慮る」機会を増やし、さらに高みを目指していきたいものです。
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ディスカッション
コメント一覧
淺田さん、こんにちは。
チーム内での共有といえば、本田健さんの本によると
感情の共有もするそうです。(グチの共有と似てますね)
何でも泣き出してしまう人もいるかといないとか。
チームの一体感は高まるでしょうが、一般的なチームでは
そこまですることは難しいかもしれませんね。
そもそも人の感情に触れる事自体にビジネスとしての
価値を見出す人は少ないでしょうし。
パートナーシップについては、個々人のリーダーシップも
かなり重要になってきそうですね。
淺田さんこんにちは。私のタスク管理は以外と紙ベース。未経験業務のリードタイム設定とマイルストーンの設定に手をこまねいております。設定表でも作ろうかな。
コメントありがとうございます!
≫ hikaruさん
途中のゴールがうまく見えないとなかなかモチベーション高まってこないですよね。とにかく細かくタスク分解してしまうのも手だと思います。
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