ウェブ技術の進化(構造化するウェブ)
ブルーバックスから、「構造化するウェブ」。ウェブの技術面について重点を置いて解説している本です。「ウェブ進化論」などに比べるとやや取っつきにくいかもしれませんが…週末だし、こういう本でもいいですよね(笑)。
[tegaki]ウェブ社会 支える「技術」も 身につける[/tegaki]
なぜ「ウェブ技術」?
利用者としては、深いところまで仕組みを知らずともWebを利用することはできます。極端な例で言えば、検索の仕組みが分からなくても(キーワードからどうやって該当するものを抽出するのか、その順位付けはどうやっているのか、などを知らなくても)Googleを利用することはできます。
とはいえ、そのような仕組みについても少し突っ込んだ理解をしておくと、より深い関わり方ができたり、ビジネスチャンスにつながったりしてきます。
Googleの例で言えば、検索の仕組みを理解することでSEO対策が(他人に踊らされずに)できるようになったり、Googleの検索に足りないものを補うようなサービスを考えたりすることができるかもしれません。
また、ワンクリ詐欺のようなものに対しても的確な対処ができたり、ダウンロード違法化問題に対する見方が変わったり…ということだってあり得ます。自分の見える世界を広げるためにも、ウェブの仕組みを理解するのはいい機会かもしれませんね。
ウェブがプラットフォーム化する
最近の大きな動きとしては、「これまでオフラインで使っていたサービスが、ウェブ上で使えるように移行してきた」というものがあります。メールやオフィスはもちろん、画像編集にタスク管理、さらにはOSそのものまで…。
これによって、OSの違いを気にせず、ツールを使い続けることができます。特に複数台のPCを使い分けている場合、常に最新版がWebにある状態なら、データの同期などを気にせずに作業を進めていくことができます。
一方で生じる問題は、「Webが使えないと何もできなくなってしまう」という恐れ。すべてがWebベースになってしまった場合、ネットの繋がらない場所では何もできない…ということに陥ってしまいます。Google Gearsのようにオンラインサービスをネットが繋がらない場所でも使えるようにするツールも登場していますが、この辺りをどう改善していくかも、今後のテーマの一つです。
他、メモしたポイントなど
あえて技術的なところは上に書きませんでしたが…以下のような項目があります。一気に読むと消化不良になるかもしれませんので、1章ずつゆっくり読んだ方がいいかも・・。
- SOA(Service Oriented Architecture)とは
- 複数のコンピュータによる連携
- 構造化・双方向リンクによるWeb2.0
- セマンティックWebの構想
- プラットフォームとしてのウェブ
- SOAP、UDDI、WSDLとは
2008年にウェブがどのように進化していくか、色々と想像しながら読み進めてみるのも面白いかと思います。巻末には参考文献として何冊かあがっていますので、そちらも合わせてどうぞ。
- 構造化するウェブ (ブルーバックス 1577)
- 岡嶋 裕史
- ASIN: 4062575779
- [新書]
- 価格: ¥ 861
- 講談社
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編集後記
昨夜、「WordPressのカテゴリ説明文にHTMLタグを含める方法」という記事を書いたら、hiromasaさんがさっそくプラグイン化してくださいました!
おかげさまで、ちょっとだけWordPressに関する知識が増えた感じ。もっと色々学んでいこう、うん。
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